自動車に乗っていると一度は遭遇したことがあるであろう「リコール」
特にモデルチェンジしたばかりの車には多く出る傾向にあります。
リコールが出るとディーラーに持っていき、無償で対策を施してもらえますが、
果たしてディーラーはタダで作業して赤字にならないのか?
気になる人も中にはいると思います。
ところが、ディーラーはリコールが出れば赤字どころか儲かるのです。
今回はその仕組みを解説します。雑学として覚えておくと面白い内容です。
リコールが出るとディーラーが儲かる仕組み
まず、リコールは自動車メーカーが届け出ます。
それに対し、改善対策をするのはディーラーになります。
ここでメーカーとディーラーの違いについて解説します。
まずメーカー(トヨタ、スバルなど)のは自動車を開発及び生産を行う会社です。
それに対しディーラー(〇〇トヨタ、〇〇スバルなど)は生産された車をメーカーと専属契約を結ぶことにより販売する会社のことを指します。
ただ、ディーラーは販売するメーカーのロゴを看板に掲げたりしているので、ディーラー=メーカーと思い込んでいる人も多いですが、実際は別会社です。
なので、ネッツトヨタ○○や○○トヨペットなど同じトヨタ車を扱うディーラーでも運営会社は違ったりするのです。
話を本題に戻しますが、リコールが出るとディーラーが儲かる仕組みは整備工賃をメーカーに支給できるからです。
部品代は原価で請求なので利益にはなりませんが、工賃収入はほぼ100%利益です。
ちなみにリコールは決められた作業時間でメーカーに請求するので、実際の作業時間が短ければ短いほど利益が出ます。
リコールは儲かるがメリットばかりではない
通常の車検・点検・一般整備にプラスしてリコールが入ります。
通常の仕事量に上乗せされるわけですから、現場の整備士からしたら溜息しか出ません。
僕が以前働いていたディーラーもそうでしたが、基本的にリコールで出た儲けが現場の社員に還元されることはほぼありません。ここは会社によって違うと思いますが、ほとんど還元はないと思います。
しかし、仕事量は増大するし、リコールに対してのお客様の怒りの声にも耳を傾けなければなりませんし・・・いいことはありません。
ディーラーを運営する会社自体は儲かりますけどね。笑
リコールはお客様、現場共にいいものではない
せっかく買った車が年に何回もリコールが出ると不安になりますし、高いお金出したのに・・・と思う人もいると思います。
何回もディーラーに足を運ばなければならないし、予定も空けなければならないし不信感もうまれますよね。
でもディーラーで働く人たちが悪いわけではないのでそこにすべての怒りをぶつけるのは違うと思います。
ディーラーで働く人たちも自分らは悪くないのに低姿勢で誠心誠意対応してくれる(それが仕事ですけどね)わけですし、お互いが良い思いをすることはないです。
確かに会社は儲かるけど還元されないし、仕事量は増えるし・・・ディーラーで働く人からすると辛い。
そこを覚えておくと、もし自分の車にリコールが出た時に違った見方ができるかもしれません。
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